表地：9.0オンス・ウール60％/リネン40％　ウールリネンサージ
裏地：コットン100%・コーマバーバリーツイル
袖裏：キュプラ100%

樹脂ボタン

新型ジャケット。Glenn Gouldのトルコ行進曲を聴いていて　「変わった弾き方だなぁ、そういえばグールドって若い時はかっこよかったよな」　と思いポートレートを見て、彼が着たジャケットに目が行きました。

ピークドラペル？のようで裾はカッティングがスクエア。調べると、その写真はグールドが23歳の時、バハマで撮られた一枚。なんとその写真集もある！ここからが大変で、ジャックキャロルなる写真家の撮影した英語版は印刷が悪く全然ディテールが見えない。さらに探し、日本語版で「光のアリア」と名付けられた一冊は写真がとてもきれい。そこからグールドが着ていたのはダブルのピークドラペルジャケットとわかりました。

これをそのままコスプレしたいわけではないので、ピークドラペルは活かしつつ、WORKERSらしいアレンジ。

フロント、三つボタンの上二つ掛け。胸の箱ポケはカーブ。腰ポケットはフラップ無し・裏地付きのパッチ。背面はセンターフックベント。アメリカ物のようで、でもピークド。

グールド自身、カナダの人なのでアメリカのようで、フランスのような。コスモポリタンな雰囲気にしたかったのです。

素材、ウールリネンサージ。タテ糸にウール、ヨコ糸にリネンで綾織して、織りあげた後ワッシャー（洗い）にかけて表面にデコボコした表情を出しています。が、製品になった段階ではまだかなり固い。

2017年にこの生地でジャケットを作り、ジーンズでも、チノでも、トラウザーでも合わせやすい。またホコリの目立たなさが気に入って自分でもよく着ていました。そのジャケットは今ではかなりくたっと、表面も軽く毛羽がでてまるで生地加工したかのような良い風合いになっています。ジャケット生地で「育つ」を実感できるものは中々無いので驚き、気に入っている生地で再登場しました。ただ、未洗い・作りたての状態では良さがわかりづらい！そこが弱点です。

裏地、身頃はコットンツイル、袖裏はキュプラで滑り良く。

Detail
各部詳細