新型、今は無きマルセルラサンスのシャツを参考に作りました。
古着で見るたびに「アメリカ物のシャツとは何か違うのだよな」と感じ、実際、何着か集めて特徴をつかみました。
ストレスを感じない、ゆったりした着心地。でも身幅肩幅は大きすぎない。袖を計測、一部分解してわかりました。
袖幅がアーム周りから袖口まで非常に太い。その太い袖に何本もタックを入れてカフスで納める。だから、平らに置くと独特のシルエット。
「自分が中学生のころに着ていたシャツってこんな感じだったよな」と思い出す、あの着心地。当然、 袖も肘上まで捲れる。 2010年頃のタイトフィッティングとは真逆のゆったりした袖。
もう一つの特徴が襟。カラーステイが入っています。ここも「ほどいてみたからわかったよ」で、襟の生地を一部3枚にして一枚が芯の代わりに。薄手の素材だからこその仕様。「この素材だからこの仕様」考えられています。
悩んだのが素材。オリジナルははっきり言えばちょっと「粗野」過ぎる、打ち込み本数が少ないポプリン。これだと、 高級感も無いし織りがスカスカすぎて寒い。冬に向かない。
そこで、無地・ストライプはタテ100番双糸のブロードクロス・3.2 オンス。ヨコがあえて80 番単糸なのでちょっとカジュアルさも残しつつ。
Plaid(チェック)は複雑、70 番の経糸(タテ)に緯糸(ヨコ)が52 番+40 番。 ブロードでありながら生地表面に微妙なデコボコが生まれ表情があります。ボタンダウンやアメリカ物モチーフのシャツ を毎日着ていると、ちょっと違う物も着たいな。そんな時の一枚に。
ノンウォッシュ・洗い無の製品です。高密度生地/防縮加工も入っているのので通常の洗濯/天日干しであれば縮みはごくわずかです。 |