場所、年代とも不明。

衣服の特徴からは、1900年代初頭のアメリカではないかと推測されます。

工場の集合写真、アメリカでは日常的に撮っていたようで、現在も多くの写真を見つけることが出来ます。

服装は、見まごう事なきワークスタイル。

オーバーオール、チンストラップつきのシャツ、ジーンズと呼ぶよりもウェストオーバーオール(ウェスト丈のオーバーオール)と呼んだ方が良いようなサスペンダー吊りのパンツ。

更に、ワークブーツ、ソフトハット、ワークキャップ、キャスケットと実に多用なコーディネートをこの一枚に見つけることが出来ます。

中から、数人、更にアップで紹介していきます。

 

ソフト帽の青年。

注目は、この写真の中で一番濃い色のチンストラップ付きシャツ。

肩のヨークが二重に成っており、おそらくデニムのワークシャツ、それも横糸にグレーや茶の糸が使われた生地ではないでしょうか。

というのも、まくられた袖から覗く生地の裏面が、かなり濃い色をしているからです。

 

オーバーオールも、ボタン二つを引っ掛ける、クラシカルな形です。

ブーツは10インチほどの高さ。

近年でも見られるようなアメリカのワークブーツの持つ丸さとはまた違った、わずかにとがった、しかし丸みは失っていない、独特のトウです。

 

こちらは、サスペンダーの青年。

サスペンダーは、金属のバックルで調整し、先が革とループに成っていてボタンに止める、クラシカルなタイプです。

かなり股上の深いパンツ、ループは無いように見えます。

 

シャツは、先ほどの青年と比べると、かなり薄い色。

生成りのシャンブレーかなにかでしょうか。

やはり、チンストラップがついています。

 

 

頭には、ツバの小さいハンチングをちょこんと乗せるようにかぶっています。

手に持ったパイプも、今となっては良い雰囲気をかもしだしています。

 

 

6角形ポケットのオーバーオールを着た青年です。

1950年代よりも前の時代、まだワークウェアが完成しておらず、日進月歩といった時代に試みられたポケットの一つです。

ウォッチポケットにペン刺しがステッチワークで形作られていますが、何故、わざわざこのような形にしたのか、今もって謎です。

 

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