Duxbak Shell Vest

豪華に、DUXBAKのラベルとAbercronbie&Fitch、両方のラベルがついています。

Abercrombie&Fitch、今の「アバクロ」とは違う、1900年代初頭の言わずと知れた高級アウトドア用品店。Levi'sのダブルネームジーンズを売っていた事も知られています。

おそらく、今回のDUXBAKのように専業メーカーに依頼し製品を仕入れたり、開発したりしていたのではないでしょうか。そこに、自社ネームだけでなく相手先のネームも入れてしまうところにAbercrombie&Fitchの余裕を感じます。

今回紹介しているのは、DUXBAKの中でも最も防水性が高い「DUXBAK」ブランドのベスト。他に防水性が無くより色数が多い 「Kamp-it」 、より安価な「Utica」ブランドがあったと参考資料や1931年のカタログにあります。

Duxbak cloth is a strong, serviceable, specially constructed material, known in the trade as army duck.

ダックスバッククロースは、強度があり丈夫、アーミーダックの名でも知られるとあります。確かに、平織りの丈夫そうなダックですが、ところどころこのような織り傷があるのは、当時の技術の限界でしょう。およそ100年も前の生地が、これほどしっかりと着られる状態で残っている事を考えれば、宣伝文句は嘘ではありません。

DUXBAKというと、ネームの入ったボタンが有名ですが今回紹介するベストには刻印が入っていません。

細かにひびが入り、独特な風合いの出たボタンはやはり現代のそれとは違います。