1952.Catalog No70より
アメリカンフィールドのフィッシングベスト。カタログによるとオリーブドラブの強いマーセライズド、サンファライズド、コーマ糸を使ったオックスフォードにゼラン加工で防水処理とあります。
マーセライズドは生地表面を薬品で溶かしつつ熱・圧力で処理をして生地表面に光沢と滑りを良くする加工。
サンフォライズドはおなじみ防縮加工。
コーマ糸は、櫛を使って短い繊維を取り除く加工。これにより、繊維長がそろい、一般的に高級な生地になる加工。
最後のゼランは、デュポン社の加工で内容はわかりませんが生地の防水性を高めます。
さすが1950年代ともなると、現代でも行われる加工がほぼ出そろい、複合で使われ機能性を高めています。
それでも、素材はオックスフォード。GORETEXのような高機能素材とは違い、ある意味牧歌的ともいえる風合い。
当時、素材や技術の制約がある中でできる限りした製品。この時代より前でもあり得ない、後ではもっと機能性の高い物が生まれてしまう。時代のあだ花のような生地を使っています。
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