TROUSERS, SHELL ,FIELD, M-1951

後ろポケットにもどっとボタンがつけられ、その痕跡が表に見えています。

「後ろ中心のループは後ろの縫い目から2と1/2インチ〜3インチずらすこと」とスペックにあり、実物もその通りずらしています。

これは、リーバイスのジーンズなどでも見られる仕様で、後ろ中心の巻き縫いが集う部分は非常に硬く、厚みも増します。

また、ジーンズなどの別ベルトと違い、腰裏仕様のトラウザーズの場合、上側がより一層厚みが増します。（表地8枚+腰裏2枚）

そのため、脇側にずらす工夫がとられています。

腰裏にはサイズ、REGULAR LARGE表記。

サイズは、レングスがLONG、REGULAR、SHORTの3種類。ウェストがX-small、small、medium、 large、 X-largeの5種類、計15種類あります。

プリントされたラベル表記にはアイテム名のほかに、コントラクター、SOUTHERN SPORTSWEAR CO。1953年4/24の契約であろう番号。スペックのMIL-T-2060B。

PATT DATE 11 DEC 1952はおそらく、型紙の日付でしょう。

その下には、このトラウザーの着用方法や扱い方法が記載されています。

ちなみに、1950年2月に発行されたMIL-T-2060、当初は6ポケットカーゴパンツではなく、通常のトラウザーに近いデザインでした。

それが1951年9月のMIL-T-2060Aになり、カーゴポケット、フラップ、腰裏に回ったウォッチポケットといったおなじみのM-1951に変貌しています。

スペックの後のアルファベットはAmendment、改変の履歴を順番に表しているのですが、改変というにはあまりにもその形からして変わってしまっています。