TROUSERS, MEN'S, COTTON WIND RESISTANT POPLIN, OG 107

サイドに縫い目利用のポケット。

フロントはボタンフライ。ボタンの跡が表に出てきています。ポプリンの染色がお世辞にも良いとは言えない色が落ちやすい物である為です。

 

 

ボタンを開けると中にもう一枚、布があり二重構造に成っています。

ここも良く見ると、持ち出し部分はまるで違う布かのように色が違います。一見、経年変化で色の差が出たようですがさにあらず。ヒヨクを見てください。身頃とほぼ同じです。やはり、持ち出しは同じ生地でもまったく違う部分で裁断されたものを使っているのだと思います。

おそらく、裁断したパーツを持ちだしは持ち出しだけで別にして、その工程を一気に縫い進め、後に合体させたのだと思います。
現代であれば、「番号打ち」というのですが、最初に裁断生地に番号を値札張りのようなテープで打ってしまいます。これで、後々もし混じったとしても、Sの1番ならSの1番通しを組み合わせて縫うのです。

 

ヒヨク側に付けられたもう一枚の布。それを止めるため、持ち出し側の裏にはボタンが余分に付けられています。

 

 

後ろポケットのラベル・・・の前に後ろポケットの縫い合わせはインターロック。現代のインターロックとは微妙に目が違います。ミシンが違うのです。先日、ごく初期のインターロックを見せてもらう機会がありました。現代のロックミシンのような形とは違う、まるで帯つけミシンのような形をしていました。

ラベルに戻ってTROUSERS, MEN'S, COTTON WIND RESISTANT POPLIN, OG 107 というのがこの製品の名前。OG107が色の事で、グリーン系のカーキ色をしたポプリンのトラウザーズと言う事に成ります。

その下のDSA-1-3144-64 Cというのが発注番号とか契約番号などと呼ばれています。DSAが(Defense Service Agency)の略。年代によって、これがDSAだったり、DLAだったりと変わります。64が年号で、1964年ごろに発注されたものであろうと言う事がわかります。

DSAで始まる番号が入っているこのラベル、肝心なスペックが書いていません。調べると、おそらくMIL-T-43217ではないかと思うのですが現在取り寄せ中です。

 

サイズ表記とストックナンバー。

 

 

 

 

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