一方、旧来の特許も採用し続けています。
広告の下段、左から二番目はおそらく1937年の剣ボロ開きの無いカフス始末を指しています。剣ボロがひっかる心配がなく、また、それにより肘の動きやすさも確保する袖とあります。
ただ、今回紹介したオリジナルは開きがありパイピング始末した作りです。この辺りは製造時期によりバリエーションがあったのか、はたまた単純に仕様を待ちえたライン、工場があったのか、広告だけで実際には作られなかったのか、事実はわかりません。
ヨークも肘からのストレスがかかる延長線上にカーブして縫い目がある物で1928年の特許です。
このように、各部に工夫を凝らし、またその工夫を特許で守ることにより他社にはないシャツを作った。ジーンズ業界にリーバイスがあるように、ワークシャツ業界にリライアンスあり。ワークシャツ業界のパイオニアとして堂々たる存在を示す広告です。
しかし、この後、徐々にリライアンスは自社独自の技術を捨て、ワークウェア業界で埋没して行くのは皮肉なことです。
|