Reliance Manufacturing Company

1915年6月2日号、ザカントリージェントルマンより、リライアンスMFG社、Milton F Goodman ワークシャツの広告です。この年代にして写真付き、さらに写真の解像度も高い貴重な広告です。

内容は、当時の看板商品、創業者の名前を冠したMilton F Goodman Work Shirtの特徴やセールスポイントを並べ立てています。

写真に手で修正をしてステッチ、ボタンなどを強調しています。

この当時すでにトリプルステッチを採用しています。 また特許もとっていたベンチレーションホールも強調されて描かれています。

Locomotive Journalのヘッドライトのアドを見ていても感じるのですが、1900年代の後半から1910年代前半あたりが、各ワークウェアメーカー共に急激に品質を向上させていった時代ではないでしょうか。

リライアンス社も1897年創業。20世紀に入りわずか15年で、ワークシャツをほぼ完成の域にまで改良している事には驚かされます。

 


二重の生地で補強したヨーク。

1912年の特許では俗に「ウェスタンヨーク」と呼ばれるヨークと組み合わせた図案で出願されていますが、実際に製品にするにあたっては、カーブさせた1枚もののヨークにしたのではないでしょうか。

というのも、リライアンス社はワークシャツで1番を目指しなみなみならぬ改良を繰り返しています。そのことは、1920年の社史でも繰り返し強調されています。

そのあたりが、他のメーカーのワークシャツとは一味違う、ワークシャツ業界のパイオニアたる由縁です。

 

1920年/リライアンス社社報・Rely on Reliance News Number1より

今回紹介したアドとほぼ同年代、1920年の工場風景です。

Nellie Coleは袖部分のエキスパート、Lena Hudsonは肩の縫合、Blanche Morrisはサイドシームの縫製で記録を持っている・・・といったように、各工程ごとに細分化され縫製されていたことがわかります。

これは、人の手だけでなくミシンも各工程ごとに完璧に調整されていたのです。

だからこそ、あのような独特な曲線を描いたヨークもトリプルステッチチェーンで縫う、それまでのワークシャツには見られないカーブした袖ぐりでも巻きこなすといった、品質の高いワークシャツをリライアンス社は作ることができたのです。

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