1930年3月、カントリージェントルマン誌に掲載された、ヘッドライトの広告です。
ヘッドライトのオーバーオールに、Stifelという会社のウィーバッシュプリント生地(ストライプ生地の名前)で作られた帽子をかぶった陽気なアメリカンが登場しています。
更に、ヘッドライトのトレードマーク、汽車のライトもあります。
内容に目を移すと、ヘッドライトの開発した、すでに縮ませた生地"HEADLIGHT SHRUNK"について宣伝し、もし縮んだら新品と交換するとあります。
生地の縮みを"neccessary evil"必要悪であったと呼び、オーバーオールを着る人の長年の夢、買ったときと同じサイズや形を保つことが永遠に可能になった!と高らかにうたっています。
1928年にはファンフォードクルエットにより現在も残るサンフォライズド加工(防縮加工)が発明されています。
1931年にグローブスピリアーカンパニーがJCペニーのブランド、BICMACを始めるまでこのサンフォライズド加工は実用されていなかったという説があります。
この広告は1930年、もしかするとヘッドライトが他社に先駆けてサンフォライズド加工を行っていたのかもしれません。
しかしながら、ヘッドライト(ラーンドカーターカンパニー)はその後カーハートに吸収されてしまい、現在は歴史の表舞台からは消えてしまったので、確たることはわかりません。
30年以上、オーバーオールのスタンダードクオリティを維持していると書かれているので、ラーンドカーターカンパニー自体1800年代の終わりには創業していたこともわかります。
デザインや雰囲気は見て楽しく、資料としてもいろいろと推察できる一枚です。
|