Silk Stole

 

品名 Silk Stole
素材

基布シルク100%綾織り生地
手捺染

価格 10000円(本体価格)

40 も過ぎて、れっきとした「オッサン」になると肌が乾燥してきます。特に冬場、丸首ニットの上にジャケットを着たり、 たまにはとL-2B のようなニットリブがついたものを着て首回りが「ヒリっと」することがあります。「ちょっとチクチクするだけだろう、大げさな!」と思われるかもしれませんが、気になる人に取っては本当につらい。だったら首に何か巻けばよい、でも何を?

そこで、コットンバンダナ、コットンサテン生地、シルク、いろいろ巻いてみました。大きさも ポイントで小さいと巻きづらかったり、巻き方に制約がある。逆に、大きすぎると女性っぽくなってしまう。 検討を重ね、「男性が巻くならまずはこのサイズだな」という65センチ強の角形。斜めに折って首に巻くと、ちょうど うまく巻ける。棒状に折ってネクタイのように、また三角を大きく取って、単純にぐるっと巻いてシャツの中へ。シャツ ジャケットの中はもちろん、ニット+G ジャンやフライトジャケット。また、Sleeping Shirt やBand Collar Shirt のよう な台襟が無い・低いシャツに合わせてジャケットと首との間に入れるのもおすすめ。 柄は抜染の柄見本をアイデアソースに。布自体65センチと大きいので、柄を少し拡大。シルクスリーンの版できれいに 柄を再現するためでもあります。プリントはマシンではなくハンド、いわゆる「手捺染」と呼ばれる工程。山形の工場さんに見学に行ってきました。下記をご覧ください。

サイズ 約65センチ×65センチ
 

 


 

Silk Stoleの手捺染

 

手捺染、第一のポイントが

「いかに長い布を、よれなく、まっすぐ、捺染台に置くか」

工程は三人一組。傾斜のついた捺染台にロール状の生地をざーっと伸ばしていきます。まずこの段階で手馴れている。私も裁断 していたのでわかりますが、最初はこの伸ばすのすら難しいのです。伸 ばした後は、台の上の方眼をガイドにしながらまっすぐに。さらに、ヘラのような道具でシワを伸ばす。

 

これでやっと捺染スタート。最初は柄 の白い部分がにじまないように糊のようなものをプリントしていきま す。工程が終わると、すぐに版を洗って目が詰まらないように保管。

 

続いて二版目、色版。実は、最初の版をプリントしてすぐに、もう第二版はスタンバイ。でも すぐにはプリントし始めない。その理由は糊の乾き具合もさることながら、チェックの為。

ご覧の通り、特に最初の2、3 回は色を擦って、隣に移動しては確認。隣に移動しては確認と、 刷る人含め3人がかりでチェックをします。版が部分的に詰まっていたり、にじんだり。最初の糊版とズレたり、何があってもすぐにB品になってしまう。 「捺染」それも、多色擦りであるための緊張感ある作業です。だからこそ、複数人の目でチェック・チェックを繰り返しながら、でも効率よく。矛盾した事をしなければいけないのが手捺染のポイントです。

 

色版プリントが途中まで進むと、生地の端をクリップで固定し、それをロープと滑車で上に持ち上げていきます。捺染プリントの矛盾

「裏までプリント色は抜けないといけない」
「でも、台から外す時に汚 してはいけない」
「さらに、裏まで抜ければ台は汚れるが、それをすぐにきれいにして次のプリントを しないといけない」

工場の社長さんが言われていた「捺染プリントの勘所(かんどころ)は、矛盾だらけの工程を、 段取りと工夫でいかにクリアしていくか」が一連の流れで見るとよくわかります。

工夫、ノウハウの塊が「手捺染」という工程の神髄だと感じました。プリントが終わった生地は、この後色を定着・発色させる蒸工程、カット、縫製、検査・仕上げを経て出荷を待ちます。私も若かりし頃、T シャツ君レベルですが 版を焼き、捺染して、プリントネームを作っていました。なので、今回の「手捺染工場」がいかに、精密に、人がチームを組んで効率よく作業を行っているかが良くわかりました。

 

 


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