Montgomery Ward

Aaron Montgomery Ward

Aaron Montgomery Wardは、事業を始める前、ミシガン州セントジョセフの小さなジェネラルストアや、各地を回る行商人として働いていました。

そこで彼は、農民達が買い求める日用品は、様々な中間業者・問屋などを介するため、価格が高いことに気づきました。

そんな状況を変えることで、ビジネスチャンスがあるのでは無いか？

ここから、彼はメールオーダーによる直接販売を発想し、1872年、イリノイ州シカゴで自らの名を冠した Montgomery Ward社を創業しました。

1872 初めて発行されたカタログには、イラストも無く、ただプライスリストが掲載されているだけでした。

最初の数年間、事業はかんばしくありませんでした。

しかし、徐々に紹介される品数も増え、なにより田舎では手に入らない物を買う事が出来る事が引き金となり、20世紀に向けて事業は急成長を始めます。

そんな中、1896年、最大のライバルSears Roebuck社がカタログビジネスの世界に登場しました。

ライバルとの競争は熾烈を極めましたが、早くも1900年には、売り上げ総額で

Ward社870万ドル

Sears社1000万ドル

と追い抜かれてしまい、2000年にWard社が営業を停止するまで、二度と追い越す事は出来ませんでした。

1913年、41年のメールオーダービジネス人生に幕を閉じ、創業者Aaron Montgomery Wardが息をひきとります。

1926年、「メールオーダーのみ」の伝統を破り、初の小売店を開業。1929年までには500を超える店舗をオープンさせます。

1930年にはシアーズからの買収・合併の申し出があるも、それを断り独自路線を貫きます。

第二次大戦後は、郊外店・ショッピングモール重視のSears社・JCPenny社などの路線についていけず、その点が徐々に経営を圧迫していきます。

ついには、2000年、Montgomery Ward社は営業を停止し、全従業員を解雇します。

世界初のメールオーダー会社でありながら、長きにわたりSears社の後塵を拝してきたMontgomery Ward社ですが、その歴史から、アメリカ人にとっては愛着のある企業のようです。

2004年には、オンラインのデパートメントストアとして復活をとげました。